ドミニオン初心者から中級者になるために
ドミニオンはマルチゲームである。しかし、それを実践できるようになるには相当の実力が必要となる。
なぜなら、戦略やカード毎の特徴を知らなければ駆け引きができないから。これは実戦でもある程度まではわかるが、詳細を知るためには事前に調査する必要がある。麻雀と全く同様の問題である。
例えば、鍛冶屋ステロと中庭ステロではどちらの方が何ターン早く、標準偏差=爆発力はどちらが高いのか、アタックカード耐性はどれだけあるかというデータは統計を取らなければ得られない。これらの知識があれば「1番手だから安定して平均速度の速い戦略を取ろう」「1番手が安定した戦略を選んだので、爆発力の高い戦略を選ぶ必要がある」「1番手2番手がステロに行ったのでそれを止めないと手番差で負けるな」「3番手が妨害に出たので自分も協力して1番手2番手を止めよう」という駆け引きが発生する。
この問題に対して1つの答えを出したのがミニマルドミニオンである。現状において各戦略やカードの統計を取ろうとした場合このように自力でプログラムを書くしかなく非常に面倒くさい。しかし、やらなければ強くなれない。「こっちのカードのが速いんでないの?」という感覚はあんまり当てにならない。
で、プログラム作るのがめんどかったので別のアプローチから各カードを評価してみる事にした。
ドミニオンは金貨を入れるのが早ければ早いほど成長が速くなるという特徴がある。そのため、初手毎の4ターンまでに金貨を購入できる確率を調べてみた。ただし、間違いがある可能性がある。
カード名 | 確率 |
鉱山の村 | 67.74% |
男爵 | 67.68% |
銅細工師 | 67.42% |
中庭 | 66.16% |
鍛冶屋 | 63.24% |
銀貨 | 42.42% |
+2ドロー | 23.80% |
+1ドロー | 13.45% |
表1.初手何か+銀貨別の4ターンまでの金貨獲得確率
注:銀貨+銀貨は 木こり、宰相、民兵、金貸し、詐欺師、執事、共謀者、橋 も同様
+1ドローは 村、密偵、大広間、願いの井戸(ハズレ)、鉄工所(勝利点)
+2ドローは 堀、貧民街、仮面舞踏会(送るカードの分2%弱低くなる)、願いの井戸(当たり)、執事(平均生産力が9/11なので銅貨*3屋敷執事からの銀貨銅貨狙い以外やる必要がないが)
OpenOfficeCalc及びエクセルの表 ただしOpenOfficeCalcからの出力なのでエクセルで正確に開けるかどうかは不明。
結論として、強いカードは大体2/3の確率で金貨を獲得できる。鍛冶屋もその後の展開を考えると悪くない選択肢。銅細工師はその後ゴミカードになるのでコスト4を活かせる廃棄手段がほしい。
また、+3以上のドローカードを初手で取った場合、2枚目のアクションを買うのは4ターン目以降にしなければ金貨を買える確率が下がる事もわかった。この場合3ターン目は銀貨か金貨を買うのが最も効率がよい。
そして実は民兵の妨害効果はかなり有効である。民兵を喰らって金貨が買えるパターンはほとんどない。言い換えるなら、1番手なら4T目までに引けさえすれば確率を半減させる事ができる。ただし、これは手番が重要である。
恐らく私が初心者から脱出するために次にやらなければならない事は、いろんな人がやってるように自力でプログラムを作ることだろう。
ステロならカード毎・枚数毎の、コンボデッキなら戦略毎に以下を調べる必要がある。
・達成ターンと標準偏差
・各アタックカードを機械的に喰らった場合の速度低下を調べたアタック耐性
気が向いたらやるかもしれない。やらないかもしれない。